"span"ワインを飲みながらお寿司を食べる時、一番気になるのは酢飯の甘酸っぱさとワインの酸味のバッティングですね。ワインと寿司、それぞれの酸味の質と香りの差が大きいことに問題があるのかもしれません。ちょうどカルピスを飲みながら梅干を食べるのはちょっと遠慮したくなるように(この組合せが大好きな方もいるかもしれませんが・・・)。 今回お選びした白ワインは、アルゼンチン固有の品種・トロンテス。柚子のような懐かしさを感じるふくよかな香り、すし酢と喧嘩しないやわらかな酸味は、お寿司の味全体を引き上げてくれます。 赤ワインのタンニン(渋味)は、あまりに強いと繊細なお寿司の味わいを壊してしまいます。けれど「寿司にはお茶が一番」、とのこだわりをもつ人も大勢います。お寿司そのものが渋味を嫌うわけではないのです。適度の渋味(苦味ではなく)はお寿司を食べる時になくてはならないものです。マルベックは渋味が軸となったワインですが、その味わいは非常にやわらかいのが特徴。ちょうど京都のお寺さんで飲む「お薄」に共通する、やわらかい渋味にほのかな甘味が実に心地良いワインです。レベルの高い蔵元の比較的カジュアルなマルベックは、まさにお寿司にはぴったりなワインでしょう。ただし、お寿司屋さんの白木のカウンターには絶対こぼさぬようご注意を。出入り禁止になりますよ。 ベソ・デ・カタ トロンテス ■原産国:アルゼンチン ■タイプ:白 辛口 軽○ ● ○ ○ ○重 ■容量:750ml ■ブドウ品種:トロンテス100% ■アルコール度数:12.5% ■ワイナリー:ボデガス・ラ・ローサ フィンカ・ラ・リンダ マルベック ■原産国:アルゼンチン ■タイプ:赤 辛口 軽○ ○ ○ ● ○重 ■容量:750ml ■品種:マルベック100% ■アルコール度数:13.3% ■ワイナリー:ルイージ・ボスカ